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Deus ex machina

果たして今年は武生に行くのか、と思ったら都合三回行くことになり(きのうまでで二回。あとは大楽にかけて)、けっこう行くことになった。思えば去年一昨年と武生はひどかった。丁稚さんとか騎士道とか源氏物語とか。こういう舞台を「できました」っていって客に見せるのにもハラがたち、それ見て笑う客にもさらにハラがたち、相乗効果(福満しげゆき)で眠くなるという悪循環だった。

今年の武生の何がいいって、桜花昇ぼるがキレイに見えることだ。2006年に桜花ちゃんが座長で来た時はキレイじゃなかった。いや、もとがキレイな人であるからキタナイということはないが、もっとキレイなはずなのに、といつも思いながら見ていた。今年はちゃんと「きれいですてきで可愛い」桜花ちゃんになっている。実はそれってけっこう珍しいことで、あんなにきれいなのに舞台でへんな顔になってることが多い。おかしいなあ、なんでだろうなあ、と思いながらも理由はつかめていない。とにかく今年はちゃんときれいですてきで可愛いから良い。初見の時、ポスターに写っている龍馬がとてもかっこよかったのに舞台の上はそれとは違っていて「う、……またか」と思いかかったけど、見ているうちにそれほど気にならなくなり、約一週間ぶりにみたきのうは「それとは違っているけれど別のかっこよさ」になっていたので問題は解消した。

やはり初見、龍馬とお竜さんの芝居がよくなかったと思った。桜花ちゃんは「力を入れる。入れすぎる。入れる方向が決まっている」という芝居で、はたから見てても「この球をどうやって受けろと……」と途方に暮れるような感じで、受ける牧名は(牧名さんという呼び名も牧名ちゃんという呼び名もどうもしっくりこないものですみません呼び捨てで……って、あ、ことりちゃんでいいのか)、桜花ちゃんの過剰な(しかし単色の)パワーを受け止める時に「顔の演技でかわす」という方法をしてるように見え(顔が綺麗に整った人は往々にしてこれで「演技をしたような気になる」んですよね。それ考えると、顔が綺麗に整っているのにそれをやらなかった大ちゃんてのはすごかったな。まあ当然のことかもしれないが)、「この二人、実はすれちがってる……」と思ってしまった。まあ互いに好きなんだろうけど互いに相手のことがわかんなくて相手をわかる方法も思いつかないという、ある意味燃えるシチュエーションだけどここでソレは違う。

それがきのう見たら、そこのところがちゃんとしていたではないか。理由は「牧名の芝居が変わった」からだと見えた。それほどへんな顔もしなかったし、初見で私がいちばんよくわからなかった「ワシを名前で呼んでくれ」って言われて照れるとこの芝居の、お竜さんはいったいその時にどういう気持ちだったんだというのが(ふつうに考えて「照れてる」に違いないだろうけどとてもそう見えなかった)、きのう見たら「勝ち気な女の子が思わず恋心を露わにしてしまった自分にちょっと「ボクのバカー」と思っている」ということがスッキリわかった。
ただ、数日前から桜花ちゃんのノドの調子が悪かったらしくて、マックスパワー(JAL123を思い出す…)をセーブしていたみたいで、芝居でも「結果的に相手が受けやすい球」を投げることになってたかもしれない。なので次に双方がベストコンディションでぶつかるとこを見るのが楽しみです。桜花ちゃんはラブシーンも戦いである。

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