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大日貴

真夏乃京都ニ桜花炸裂

きのう南座に行ってきた。
土曜(初日)に昼夜と見て、月曜の一回公演を見て、木曜の一回公演を見たわけです。今回は暑いせいか京都が遠くて、一日二回見るのも帰りが遅くなるのも体にコタエるので、正午開演の一回公演でアフターイベントつき、ということで月曜木曜と選んでみたところ、これが正解でした。

月曜のイベントは「朝香櫻子、牧名ことり、折原有佐」の娘役3人に「恋羽みう、白藤麗華、和紗くるみ」が「リスナーメンバー」という名の賑やかしに登場。この月曜の15分ばかりのイベントが、こんな短時間なのに身も細るというか背筋が冷えるようなイベントになりまして、というのは、この手のトークというのは「素の魅力が見えてステキ」となることが目的です。この「素」ってのは、ほんとうの素じゃなくて演出された素であることがほとんどなのに、この日の娘役トークにはほんとに素が出てた。というかハミ出ていた。「わぁ、見えちゃった〜♪」というよりも「うわっ……見えちゃったよ……」的なものが充満していたのです。もちろん、そっちのほうがファンとしては面白いに決まってますが、でも背筋は凍りました。猛暑の折から、ありがたいことです

なにしろメインの3人が対照的なキャラクターで、

★朝香:どうでもいい質問にはどうでもいい答えを返し、ちょっとつっこんだ質問になると(ってたいしたこともないようなことですよ!)「にこっ?」「うふっ?」「ぽかーん(微笑み)」。昭和アイドル歌手のインタビューをホウフツとさせる。まさにidol。でもその正体は黄金の雌ライオンなのでぐわっときたら一発で倒され食われます。
★牧名:何か一発、変わったことを言ってやろうと狙い続けて目を光らす、美しき猛禽。
★折原:場をなんとか穏当に盛り上げ、かつ無事におさめようと奔走。銀のコヨーテのように。しかし不安と心配と焦りが、時折、表情の中に稲妻のように走る。

いやこの3人の組み合わせの恐ろしさ。舞台上のトークですよ。雑誌やテレビならいかようにも編集できるが(それでも行間からにじみ出てきたりするのだが)、ナマですよナマ! 目の前で! 背筋は凍りますが、手に汗握る(冷や汗握る)すごいイベントだ、と前のめりになりますよ! 娘役のOSK、の名に恥じない現トップ3人娘。

リスナーメンバーってのがどうして投入されたのかよくわかりませんでしたが、入れた気持ちはよくわかる。トップ3人娘だけだったら、私がその場の責任者でも「だ、だれか……何人か呼んでこい若手でもなんでも!」と口走るだろう。でもこの鋼鉄の如き3人を前にして、若手がいったい何をできるであろうか。恋羽さんが「これはイベントなの、なんとか穏当に(ココ重要)盛り上げてお客様に喜んでいただかなくては」と必死に微笑みながらがんばる(が力弱い)ウサギさん、白藤さん和紗さんは「口は災いのもとなのよ……」と貝のように口を閉じようとするヒツジさんヒヨコさん。が、司会者に何か振られると答えないわけにいかず、当たり障りのないことをニコニコと答えるところ、牧名ハンターにすかさず狙われつっこまれ、それ聞いて朝香アイドルは「うふっ?」と笑っているが目は笑っておらず、折原嬢は一生懸命に回収に走る。ああなんという美しき荒きサバンナ。私が今回の南座で、折ちゃんがまた「恋に敗れる美しき年増女」のような役を、大丸劇場に続いてやらされているのに腹をたてるのは、
「折ちゃんは野球でいえば名ショート、ラグビーでいえば名SHみたいな人なんだ! こんなしょうもない役じゃなくて、ちゃんと光る場所で光る役割を当ててやってくれー!」
と思うからです。宝の持ち腐れなんだよー!

そのような状況だったため、トークの内容はほとんど覚えてません。なんか、司会者の話の振りが、トップ3人の微妙に答えづらいような、微妙に地雷に接近するようなものだった記憶があり、ある意味それも「いい仕事」だったのかもしれない。は~、恐ろしかった。

変わりまして木曜日。こちらのアフターイベントは桐生麻耶、リスナーメンバーは桜花昇ぼる(とっぷすたー!)。これがねー、ほんと、見てよかったです。この日に行くことにしてよかった、というか一日公演の時にこの二人にしてくれてよかった、ありがとう。最近いつも座る三階の好きな席ってのがあるんですが、三階だから遠いんだけど、ぜんぜん気にならないぐらい、二人の話がよかった。内容がというより(内容もよかったですが)雰囲気。そして二人そのものが。

桐生さんて人は、案外、フリートーク(出待ちとかサイン会の素のしゃべりじゃなくて、聴衆ありでセリフじゃないことをしゃべること)が苦手っぽい人で、というのも我々としてもきりゅーさんには面白い話を期待してしまい、しかしトークの桐生さんは生真面目で、直球をきちんと真芯で打とう、はみ出さないようにしよう、という人なので、ちょっと期待はずれな感じになるわけです。

しかし! ここに「史上最強のボケ」である桜花昇ぼるが相方で存在することによって、ガ然、桐生さんが自由になれる!のであります。

きのう、桐生さんと組んでる桜花ちゃんは、横山やすしをほうふつさせる「愛嬌たっぷりのボケ」っぷりで(天才を感じた。作為であれはできない)桐生さんをイキイキと光らせ、そして自らも輝いた。桐生さんはフィナーレの黒エンビ、桜花ちゃんはショーのラストは銀の総スパンエンビなのを、その前のシーンの、桐生さんとお揃いの黒エンビに着替えて出てきて、黒燕尾二人組で、桜花ちゃんがどっちかというと、「腰をかがめ」「身振り手振り」「その手振りがふと、揉み手ふうになる」「関西弁」のため、ほんとに漫才コンビみたい。やすきよの時代って、漫才師は青とか赤の背広着てたじゃないですか、そのフォーマル感を、ブラックフォーマルによって再現したというか。

アフターイベントで桜花ちゃんがメインで高世がリスナーだった時というのが、私は聞いてないがけっこうヘビーな話(2008年の民事再生の時の話)を淡々として、高世も淡々と聞いていた、というものだったそうだ。もちろんファンとしては興味深い話であり、それを淡々と話す桜花ちゃんには底なし沼の深さを感じたものですが、行きずりの観客には飲み込めない大きさと重さだったかもしれない(ような気がする。見てないでナンですけど)。

桐生さんの聞き手に登場した桜花ちゃんは、こんどは2003年の解散の時のことを話し始めた。解散する時、劇団を存続させたいと思う派と劇団はこのまま終わらすべきだと思う派があって、桐生さんはどちらかといえば終わらすべき派の側で、存続派は、劇団が最終公演を終えて解散してからも、存続に与しない劇団員たちに「帰ってきてほしい」と言い続けていた。それで何人かの人が還ってきて、最後の最後に(存続の会でやっていきたいと)電話がかかってきたのが桐生さんで、その電話を切ったあと、みんなで涙を流して喜んだ、という話で、これがぜんぜんしめっぽくない、思わず笑うような、しかし「ああよかったねえ」と思えるような話ぶりなんですよ。で、桐生さんも、桜花ちゃんが出てくるまでとは、あきらかにしゃべりの調子も楽しそうで口もなめらかになってるし、思い切ったことも言い始めるし、二人ともかっこよかったなあ。

ここで文句を言いたい。今回の南座公演について。

桐生さんの相方に出てきた桜花ちゃん、ほんとにかっこよくて可愛くて素敵だったんだ。終わって緞帳下がる時、三階で見えやしないだろうに手とかぶんぶん振っちゃったし。そして緞帳がしまりきって思った。一部、二部通しても、このアフターイベントの桜花ちゃんほど桜花ちゃんらしい素敵な場面はなかった。

南座の感想にもちらっと触れたけれども、今回の公演の桜花昇ぼるの使い方に私は納得がいかない。とくに二部。桜花昇ぼるの魅力を、南座という、きっと初めて観る人も多いであろうハコで、全開に見せようという気持ちを感じない。演出家や会社がどう思っているかは知らないしどうでもいい。客は舞台の上だけを見て言わせてもらう。桜花ちゃんの見せ場ってどこよ。そもそも私は二部は全体として好きじゃないし欠陥も多いと思うが、せめてスターが「うわっ、くやしいけどここはカッコエエ……」「うわ……可愛いい……」「きゅーん」とさせてくれたら「歌劇の舞台」として「それもありか……趣味じゃないけどそれもありか……趣味じゃないけど」と歯ぎしりしつつ認めざるをえない(たとえば去年の南座の、レディー・ガガの場面。触るのもイヤなぐらい嫌いな世界だが、あそこの真麻はくやしいけどかっこよかった。あ、でも高世はダメだったな。場面の芯の男役がダメなら、ダメかやっぱり)。

一部も、桜花ちゃん、出てるけど出てるだけというか、去年のシンパリは、娘役はどうしようもない描かれ方だったけど男役は桜花、高世の『至宝コンビ』(この言い方も好きじゃないですが)は、「ま、しょーがねえかこれで。こういうのもアリか」と笑って思えるキャラだった。翻って今年はどうだ。桜花高世桐生、おまけに朝香牧名、どれも「うわ素敵」「きゃー可愛い」とか思えない役させてどうすんだ。

南座を初日に二回見て「誰も美味しくねー」と思ったけどその時は、今の劇団に、私がなりふり構わずおっかけるような贔屓がいないもんで「いいのかねこんなので」とぬるいモヤモヤで済んでいたのが、アフターイベントで桜花ちゃんの魅力を見てその光を思い出して、ほんとだったら本公演でこれ見ないといけないのになんで、とむらむら腹が立ったのであった。オリジナル(一部だって原作があるとはいってもまあ、オリジナルみたいなもんだ)で、スターシステムの劇団で、なぜこうなる。トップスターを素敵に見せてくださいよろしくお願いします。

ふうー(深呼吸)。
このアフターイベント、趣旨としては「過去の南座公演を映像で振り返って、思い出を語っていただく」というもので、その時のメインゲストの劇団員が映像を選ぶらしい。恐怖の娘役デー(違)の時は、2008年レビューinKYOTO2 第二部『ミレニアムドリーム』から『God Blessing』。桐生(&桜花)デーは、2009年レビューinKYOTO3 第一部『桜颱風(さくらたいふーん)』から『燃える夏B』『燃える夏C』。この『燃える夏BC』が。見てたらちょっと冷や汗が出た。私は「映像を見て現実より落ちるなあ、と感じる時は、映像のほうが真実」と思っておりますのですが、……冷や汗一斗とはこのことかと思った。

夏にはソーダ水が必要なのに2

きょう南座に行き、帰りに鶴橋で焼肉食べてきました。
行こうと思ってた店が、営業中のフダかかってんのに入っても誰もおらず呼んでも出てこないので、しょうがないから知らない店に入った。店の外観だけで選んだ店だったが、ここが良かった。肉の盛り合わせ(ロース、カルビ、ハラミ、タン)とキムチ盛り合わせ、ナムル、チシャ、冷麺。最初にキムチ盛り合わせが出てきて、白菜のを一つサクッと噛んだ時に「はっ」とした。これは旨い。辛くない。辛いものがキライってんじゃなくて、『美味しんぼ』で、日本でキムチ食った韓国の新聞社の社長が「ぬう、このキムチは辛すぎる」と言いましたように、日本のキムチはガリガリに辛すぎる、ことが多い。この店のは、辛いが辛すぎず、きちんとした旨味があり、それでいて白菜はサクリとフレッシュな感じがあって、とっても美味しかったのです。

キムチが美味しかったので期待したらきっちり応えてくれました、肉! タレにまみれたやつが銀皿に載ってきて、こういうのは往々にしてやたら甘ったるく、『美味しんぼ』で海原雄山が「ぬうう、なんという鈍重な味だ」と言いましたような、園田競馬場門前の激臭ホルモン焼きのタレみたいなことになったりしますが、ここのは甘いのが「うまい」とルビを振りたくなるような。甘さがぜんぜんくどくない。甘さ、しょっぱさ、しっかり味はついているけど肉の味を消してしまうようなことはない。つけダレも丁度いい。

冷麺もナムルも同様に美味しく、とてもアタリの店に入れてよかった。
で、じゅーじゅーやりながら考えたが、これは名倉先生だなあと。名倉先生のつくった春のおどりの洋舞。名倉先生の調理法。焼肉でもアジフライでももんじゃ焼きでもコンソメ・ロワイヤルでも桜鯛のお造りでもなんでもいいが、名倉先生の調理はこういうことだろうなと。ちゃんとした素材、素材を生かした味付け、包丁のキレ。

今回の二部を私がどうも好きになれないのは、「なんでもフリカケふりかける」ようなことになってるからです。皿の上のあらゆる料理にフリカケ。いや、フリカケそのものは凝ってんですけどね。のりたまとかじゃなくて。でも化調入り。

ところで今日が初見だという友だちと、幕間にしゃべっていた。一部を見終わって呆然としたような顔をして、
「これってさ、昔やったのの再演なんやろ?」
「うんそうらしい」
「……。なかったんか。他になかったんか。もう少しマシなんが!」
「なかったんちゃう」
「そんなら高世がやってたライターに脚本頼めよ。それでもまだマシなんちゃうか。音楽もついでに頼めよ。著作権もそれで問題ないで!」
「でも蒼音のやってたインド人もびっくり監督にはプロデュースさせたらいかんな」
「脚本料は払わないとみた」
「土屋アンナ事件のプロデューサーを思わせるなかなかタイムリーな役やった」
「しかし……なかったんか。他になかったんか。もう少しマシなんが!」
なかったんちゃう、としか……。

夏にはソーダ水が必要なのに1

OSKの南座公演を見てきました。

見てしみじみ思う、今年の春のおどりの洋舞(名倉加代子先生作・演出・振付の『Catch a Chance Cathch a Dream』)って、それ以降のOSKに影響を及ぼしてるなー。

これは楊ちゃんのオ・セイリュウの時にまず思ったことだけど、振付の先生に「なによ! アタシだってやるわよ! 見てなさいよ!」という対抗心を燃え上がらせた。ショーの途中で力尽きてたが。
(でも書きながら思い出したけど、こないだの大丸のショーは、振付の先生はいつも以上に通常運行というか各駅停車の安全運転だった……)

今回の南座で、春の洋舞の影響をもっとも感じたのはチェリーガールズのところで、これは「春の洋舞においてはじめて“チェリーガールズが正しく使われた”」ことによるものでしょう。それまでの、はんぱなアイドルグループみたいな、上が決めたからやるけど使い方思いつかないシー、みたいな場面ではなく「とにかく娘役5人によるダンスユニット」という原点に立ち戻って作りなおした場面で、「正解はコレ」と見せられてしまったので、今年の南座のチェリーも「そうか答えはコレか」で作られてました。正解なのだから良い。ただ、音楽と振付は良かったけど、パフォーマンスはあと一歩。春もパフォーマンスはあと一歩だったけど、うまいことごまかせるようなつくりになってた。今回のは逃げ場がなかった。……思うに、チェリーガールズはメンバーを見直したほうが。チェリーに向いてない人がいる。ダンスの方向性によって得手不得手ってものもあるだろうし、メンバー固定じゃない「この公演のチェリーガールズ」方式にしたらいいんじゃないでしょうか。いやチェリーガールズという5人のメンバーが固定されることによって営業その他に云々と会社の人などは言うかもしれませんが、だいじょうぶ、誰も知らないからチェリーガールズなんてものを。
(ところで、今回のチェリーガールズは「正解」ではありますけれど、作品の中では唐突感否めないです。答えはわかるが使用方法は解決できずということか)

ありがたいことに初日初回、二回目と見ることができ、人様の感想を聞く前に自分の感想がわかったのでよかった。一部は、「吉峯先生はシリアスじゃない原作モノをやったほうがぜったいいい」と言ってきた通りで、でも原作が去年の『シンデレラ・パリ』よりもとっちらかっているせいか、潤色も演出もうまくいかなかったんじゃないでしょうか。話がバカバカしいのは別に構わないから、場面場面の配置をうまくやればもっとバカバカしく楽しめたのに。白い画用紙の上に、原色のクレヨンでぽつんぽつんといろんなモチーフを描いた、みたいな作品です。カンディンスキーみたいな構成力があればそれで充分なんだが、そこまでは到達できず、バカとバカのあいだに深呼吸できる間ができてるもんだから、いちいち我に返ってしまい、気持ちがさめる。バカバカしさで持っていかれたいのに、そうしてくれないのでたいへんもどかしかったです。

あと一部は「いい加減桐生さんをこういう便利づかいにするのはやめろ」と思います。

でも初日の初回に一部を見終わった時には「誰だよこれをやろうって言ったやつは!」と怒りのメールを人に出したりしたのに、二部を見終わったら怒りはなんとなく薄れたのは、二部のほうがいろいろひっかかったからです。
(ひっかかった、というのとはちょっとちがいますが、この二部のフィナーレ前、黒燕尾の男役のダンス場面がある。振付芹まちか。大丸劇場の『ファム・ファタル』がさんざん宝塚っぽいと不評だった芹先生ですが、私はこの黒燕尾の男役ダンスのほうがよっぽど宝塚っぽく感じました。男役が「ハッ!」ていって踊りだすとことか。なんか本家に比べてしょぼい感じがするのでやめてほしいと思った)

オープニングで正ちゃん帽(ちがう)かぶった、町の少年みたいなカッコの悠浦が、歩いているうちに見えないキューブにはまりこんでしまい(だと思う。マイムで表現してるので定かじゃないが)、そこでカギをみつける。それを鍵穴にさしこんでカチッと回す(これもマイム。緞帳に鍵穴を見立ててた。悠浦マイムがんばってくれ……)。すると緞帳が上がっていって開幕。あ、これも春の洋舞の影響下にあるかも。真麻ピエロが中幕あげるところ。でもこれさー、鍵をカチッとあけたら幕が「上がる」ってのが違和感あってさ。あの感じだと「ドアがぎいーっと開く」ような光景を想像させるので、緞帳が上がっていくという動きがどうも生理的にしっくりこない。シャッターガラガラ上げる、ってほうがらしいんじゃないの。悠浦登場のSEが、雑踏とクルマの音、信号機の『とおりゃんせ』の電子音だし。しかしこの『とおりゃんせ』にはあざといものを感じた……って開始5秒ぐらいでもうかよ。すでに色眼鏡。

緞帳あいたら、そこここに、暗いエンジの布を頭からすっぽりかぶった者たちが、いかにも怪しの者ふうにいるわけだな。「デターーー!」。北林先生好きやなーこの絵面。新闇の貴公子でやってただろう。それでそのすっぽりさんたちが一変、マントひるがえして踊るんだけど、その衣装が……エンビなのはいいが……黒基調で赤が差し色。何か安い……、と戸惑っているところに桜花高世桐生と入ってくる、3人はマントも特別。しかしその特別さがさらに安い……。うーん、最初に頭の中にできてた絵はもっと麗しく妖しく、だったんだろうなあ。振付もバサバサやってるだけであんまり妖しくもないなあ……。そういえば町の少年ユーラは、いつの間にかすっぽんにすいこまれて、マントダンスの最後のへんでマント姿になって中に入ってくるんですけど、これは「生きた少年が死んであの世でコンニチハ」なのか「生きた少年がゾンビに襲われて自分もゾンビでコンニチハ」なのか。少年ユーラがマント姿でニッコニコなのがヘンだが、悦びとともに暗黒の世界へ、ってのが北林先生らしいということ……なんですかね?

その他、ひっかかったところをコマコマと書いていたが(折ちゃんの配役とか、桜花ちゃんの使われ方とか、中詰のデキの悪さとか)それはたいした問題じゃない。つづきます。

熱湯風呂

久しぶりに桜まつりに行ったんだけど、と思ったけど去年も行ったか。あれ去年だっけ? なんかひーちゃんによるものすごく難しい盆踊り指導されたような……まさか一昨年? 光陰矢のごとし?

こんな状況である自分もどうかと思うが、しかし私だけじゃないよな、どうかと思われるようなのは。さいきん、大貴会の皆さんとよく会っちゃ8時間飲み会とかしている。その時に話題に上るのが「なんなんだ最近のOSKのぬるま湯のような状況は」ってことで、いやそれは劇団とか劇団員のことではなくてファンの有様のことです。
今回の桜まつりは大丸劇場で行われた。飲食なし、段上がりの座席はそのままで、平面部分のイスは取り去ってあって、そこで歓談とかする。ステージはそのまま、そこでちょっとしたショーみたいのをやる。
開始が午後6時半だった。私は6時10分ぐらいに行った。イスの前のほうは席を取られていて、上のほうに空席見つけて座る。歓談スペースには人はいない。数人立ってるだけ。立ってるとしたらあの人だろう、と思ったとおりの人が数人立っている。

ありえん、この状況。

これが2006年ぐらいだったら、6時半開演で、じゃあ6時開場だな、なら、たぶん当時のファンの面々が開場せんとする扉の前に張り付くのは、

最 低 で も 4 時

いや3時かもしれん。いやいや正午すら考えられる。とにかく「開場時間の2時間前には待機」は確実。いよいよ開場したら先頭で突進、ステージ前、センター最前を死守する。あの頃、けっこう「公演後にいつもいっしょに鳥貴族とかにいく友達」が多かった。その友達で、大丸劇場前に正午待ち合わせ、とかいって集まりキャッキャキャッキャやっている。しかしいざ開場となったら個人行動だ。こと座席取りとか場所取りとかいうことになったら相手は「敵」であり、自分が1ミリでも勝利するためには「敵を欺く」など当然であり「味方も欺く」ことも普通に行われる。欺かれたほうが甘いのであり悪いのである。誰か大きい敵(友達だけど)を倒すために、かりそめの同盟を結ぶなど日常茶飯。翌日ただちに同盟は解散、きのうの味方は今日の敵。事柄によって砂糖にたかるアリのごとく蝟集し霧散し、しかし公演終われば弁天町の鳥貴族やら武生の平ちゃんやら白木屋やらでキャッキャキャッキャと盛り上がる。盛り上がりながらも、いかにいざという時はこいつらを出し抜くか、見えないところで包丁を研いでいる。ああ楽しかった♪

これが友達でもない相手となると、戦いは熾烈を極めた。いやー、当時の大貴会と桜花会の、表面上ホホエミながらの、「あいつらだけには負けねえ」という執念はすげえもんがあった。ファン会における席取りというと、「横入りして大量の座席を押さえる武生の無法」をまず思い浮かべますけれども、武生に大貴桜花が一緒に出ることはなかったので衝突ははなかった。なくてよかった。あったら血を見る抗争に発展したであろう。武生においては、かたや「大貴様(桜花様)を最前センターで見るため」に目を血走らせて武生菊人形大劇場を駆けずり回り、出てない桜花ファン(大貴ファン)は、ま、ヒマだし見にきてやったわよという雰囲気を漂わせつつ「あいつらのあの席の取り方は品がない」とか物陰で嘲笑ったりするという泥仕合が繰り広げられたのであった。ああわくわくする♪

今やってる『MOUSTACHE』なんて、これが当時の上演だったらタイヘンですよ! ダブルキャスト! 両方のキャストを楽しもう優劣なんて、とか言いながらそれはタテマエ! ぜったい「うちの●●さんが」って思ってるんだファンは! それも今回のボス、ダブルの片方が桐生さんだ! 『桐生市民会館』やってた学園前ちゃんが現役でいたらそらタイヘンなことになってまっせ。学園前ちゃんが「桐生さんのボス」をどういう文脈でホメ称えるかが目に浮かぶ。学園前ちゃんのレポートは面白いからいいんだけど、その面白さは「偏愛」「偏見」「偏向」に貫かれてとこからきてるからなー(彼女はそれ絶対認めないけど)。そんな学園前ちゃんでも今回の高世ボスのとんでもなさ(ホメてます)にはたまげるだろうが、しかし桐生市民会館的には「桐生ボスがどう正しいか」であくまでも押してくる。そこに大貴ファンで本来無関係の私とか狂犬が参戦してガンガンいくわけですよ。ああどきどきする♪

翻って、一昨日の桜まつり。客に気合が入ってない。ステージ前に集まるのが、開演五分前のアナウンスがあってから、それもバラバラと。私とチェリーさんは「なんで今ごろ来てる私らが最前列におんねん」と言い合う。私ら大貴会でっせ。場所取りの小競り合いはどうした。微笑みながら「あらごめんなさい」と割り込もうとするのを、微笑みながら「あらごめんなさい」と必要もないのにでかい荷物置いて入れないとか。そのようなしょうもないドラマがそこここで繰り広げられ、そして全体が熱くなるというあの頃の空気はどうした。高世ファンと桐生ファンは「どっちがよりボスとしてイイか」で微笑みながら火花散らすブログ論争とか、……ないわな〜。

ファンの内輪モメ推奨なわけじゃないです。内輪モメのあまり殺伐とした挙句にもうファンはやめますとかなったら最悪の事態である。そうじゃなくて、あの頃の熱さってのはバカバカしくも愛すべきもので、さらに重要なことは、その熱の中にいた人たちは「金も、時間も、労力も、OSKにつぎ込んでた」ってことです。それで盛り上がってたんだ。

当時、小競り合いしてた相手の桜花ファンが、「大貴さんが退団して大貴ファンがいなくなって、ああいう小競り合いもなくなって、すっかり張り合いがなくなってしまった」と言ってたと聞いて笑った。笑ったけど、笑ってられねえよなあ……。

醍醐の花見

★ピーター・ゲイブリエル。かぶりさえすりゃピーター・ゲイブリエルになれると思ったら大間違いです。折ちゃんはなれてます。

ピーター・ガブリエル

★アリス・リデル。にっこりとかよりこういうのが好きなんです。

アリス・リデル

★ラバーソウル。というよりは、シリコンボディというか……。けっこうエロいと思うんです。

ラバーソウル

★愛のカタチ。あえて黙ろう。

愛のカタチ

★スカすカタチ。趣味はいいぞ。

スカすカタチ

★キャタピラーという曲がCureにあったな。

Caterpillar

★ソルティ・キャット。塩だったそうです。

ソルティ・キャット

★俺の噺を聞け。ほんとに。

虎と龍

だめなあたし 2013-06-09

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